私のすきな自害ソング
自害ソング。そんな枠組みはもちろん存在しない。読んで字の通り死にたくなる曲トップテンくらいな軽い気持ちで読んでもらえたら嬉しい。今日はあんまり時間がない。さあ行こう。では行こう。まずは1曲め。
1.Idioteque/Radiohead
堂々たる一位。この曲だ。
なんてひどい。この世に顕現する鬱をかき集めたような曲だ。Radioheadの精神状態は大丈夫なのだろうか。
歌詞を翻訳している記事を見つけた。ありがたい。
18/06/01 : Radiohead - Idioteque(和訳) - 公開日記
なんちゅうやるせない歌詞。こんな歌詞なのか…知らなかった…
まるでダークウェブに転がっている拷問動画のような救いのない歌詞である。
最後なんてひどい。上記のはてブから引用。
And first, and the children, and first, and the children
そして最初に、それからあの子供たちが、そして最初に、それからあの子供たちが…
And first, and first, and the children
それから最初に、それから最初に、それからあの子供たちが…
And first, and the children
それから最初に、そしてあの子供たちが…
18/06/01 : Radiohead - Idioteque(和訳) - 公開日記
なんだかヤバそう。
なにもわからないが、なんだかヤバそうということだけはわかる。
なんだか不穏な言葉が延々と並ぶが、"Idioteque"というタイトルが白痴のディスコという意味の造語だとする説もあるらしい。
そうすると言葉を並べただけのナンセンスな歌詞で、特に意味はないのかも。
私の中で鬱曲、自害曲と言ったらこれである。
暗いが美しい。そんなRadioheadの魅力が詰まった一曲だ。
2.labor/ユーズ
気怠げで美しい曲だ。逆再生の音が多く停滞する曲調にパーカッション的に喝を入れる構成となっている。
これはなんかカヲルくんのMADを見た時にバックで流れていて、気に入ってダウンロードした。そんな経由だった気がする。あのMAD、今もまだあるのだろうか……
なんとあった。未だ現存していた。
たまげたなあ…
(というかこういう動画のリンクは貼っていいのだろうか。怒られたら消そう…)
それにしてもカヲルくんである。私の中のカヲルくんのイメージは完全にこれだ。世間ではシンジのケツを追っかけてるみたいに認識されがちのカヲルくんだが、漫画版のカヲルくんは違うのだ。むしろシンジに構って欲しくて前をうろちょろしたりちょっかいかけてみたり。ネコちゃんみたいなのだ、貞カヲ(貞本カヲルの略かな?とにかく漫画版カヲルのことを界隈ではこう呼ぶ)は。
人工呼吸のシーンなんて凄いから見てほしい。
すごいから。
ズレた話を戻す気もなくて申し訳ないが、死にたくなるというより、手始めにしんでみちゃおっかなみたいな、そんな明るい曲だ。
3.Cavety/Hundred Waters
美しいでしょう。甘美なる死ですよ、これこそが。
歌詞を翻訳にかけてみたが粘土だの、天井だの、洪水だの感情だの、庭とサイレンだの、ロープとシャベルだの、全くもって散文詩的でここで話題に上げる意味は無さそうだ。
もとよりこういうジャンルの曲の歌詞に整合性など必要ないのだ、音楽が主で散りばめられた言葉は聴いている人間に独自独自の世界観を想起させるためのキーであって、語感が綺麗ならばそこに存在する意義が十分にあるのだから。
陶酔を催すというか、綺麗な曲である。暇だったらこっちの曲もカッコいいから聴いてみてほしい。お気に入り。
4.Rocket Brothers/Kashmir
PVはこちら
もう……………………
苦手なので聴きたくなかったが、文字に起こすために数年ぶりに聴いた。やはり暫くは聴きたくなくなった。10年くらいはいいかな(爆)。
昔このPVを見て綺麗な曲だと買ってDLしたもののPVの内容を思い返してジャケットを見ただけで鬱になる症状を繰り返しているのでほんとうに久々に聴いた。普通にいい曲だし、PVはハッピーエンドだし、感想などない。しかし鬱曲といえば私はこれだ。決して嫌いじゃないのだがいかんせんどうしても苦手らしい。
とりあえずPVを見てくれ、としか言えない。
(でもいい曲だょ…)
5.Atlantis/Pholo & Kareful
これはボーカルのないインスト曲だ。
冒頭のガラスが割れる音、または破裂音から始まる世界観の構築が素晴らしい。メロディを奏でるディストーションをかけたプラックの音も、"全てがあるべき場所に収まっている"ような音がする。とにかく聴いていて心地いい。
自害ソングの中でも安寧の成分が多い。ヒーリングソングだ。死後の安寧、恒久、and so on…極めてブッダ的な世界観を感じる。
ちなみにこれに参加してるKarefulというアーチストの作品はどれも素晴らしい。
この二曲が好きだ。ジャケット、またLotus(蓮)というタイトルを見るにモロ仏教にインスパイアを得ているだろう。梵字とか好きそう。関係ないけど、テクノ法要とかいいよね。
さて次が最後だ。
6.Falling Down/Oasis
Oasis〜‼️‼️
君はもうオアシスを知っているか?知っているだろうとも、モーニンググローリーとか、ワンダーウォールとか、ドントルックバックインアンガー(ッソ~サーリーキャンウェ~)とか、名曲揃いである。ファッキン眉毛とファッキン暴言がファッキンチャーミングな最強にロックしてるファッキン兄弟バンドだ。
ちなみにこの曲、東のエデンというアニメのOPで使われている。天下のノイタミナ。ニートへの憧れが少しでもあるなら、東のエデンを見るべきだ。
自害ソングかどうかと言えばそう思わない人も多いかもしれない。
これは上に羅列した曲たちのように散文詩的では無く、和訳を見る限り哲学だ。
というか、眉毛兄弟の曲は多かれ少なかれ哲学的である。あとエリーゴールディングも哲学してる。多分。
とにかく、良い歌詞だ。
Falling Down 和訳と歌詞の意味を海外の解釈を参考に解説! Oasis
こちらに和訳が載っている。
あまりにイケていたので、一部以下に引用させて頂こうと思う。(ほんとはリンク先に行って全文読んでほしい(願望))
どうしようもない事に
抗おうとして
海を満たす程に
涙の雨を降らせた
無駄なのに
神に語りかけようとしたんだ
どこからか名前を
呼ぶ声が聴こえるけど
「救ってくれないなら
俺に構わないでくれ」って言ったんだ
Falling Down 和訳と歌詞の意味を海外の解釈を参考に解説! Oasis
良いですねえ。特に最後の一文。名誉鬱曲だ。
冒頭からA部分に入るまでずっと続くテープの早回しのような音は、ぐちゃぐちゃにこんがらかってどうしようも無くなった思考のようで、それをかき消すようにカウント、曲が始まる。
死にたい時に聴いてみると良い。こんがらがった思考をほぐし、気怠げな曲調の中で一時清涼な風を感じることが出来るだろう。
PVも見てほしい。もうホントに素晴らしいんだから。
気分が落ちている時に聴くのは、往々にして明るい曲じゃないはずだ。立ち直れそうな時に明るい曲を聴くのは効果アリかも知れんが、本当に死にたい時に癒してくれるのは同じく死にたさから少し立ち直った、自分と近い位置に存在する曲たちだ。
今回はそんな曲を集めてみた。
だれかの何かの役に立てば良いなとおもう。