美青年黙示録

ニコニコ動画で半生を彩られた人生を送る。享年25。男の娘。好きなものは美青年、例のアレランキング、音楽。 フリーランス生活が孤独すぎて鍵垢からのそのそと這い出ブログを始める。 よろしくお願いします。

ブレイブ・ストーリー所感図

貴殿はブレイブ・ストーリー/宮部みゆきに思い出はあるだろうか。

あるからこのページを開いてくれたのかも知れない。

ブレイブ ストーリー

ブレイブ ストーリー

  • 発売日: 2014/07/30
  • メディア: Prime Video
 
ブレイブ・ストーリー(下)

ブレイブ・ストーリー(下)

 

(上のリンクにはアフィなど貼っておりゃんから安心して欲しい。本当は貼りたいけど情弱なのでやり方がわからないのだ…)


このサムネで思い出すこともあるかもしれない。

映画が公開された当時(2006年か?)私は小学6年生で、文庫版も読んでから劇場に馳せ参じた。それはそれはものすごいのめり込みようで、中学受験期だった私には多大な影響を与えた。

当時使っていた缶ペン(缶で出来たペンケース)の裏には必死で彫り込んだ"決意の朝に"の歌詞がビッシリと書いてありそれを見た日能研のクラスメイトにはドン引かれ、主要な詠唱(草)なんかも覚えている日能研の授業中に作中のドラゴンの絵を描いていたら先生にノートを取り上げられたし、カッツという女戦士に憧れてなんとかあの髪型にしようと四苦八苦している所を母親に見られた。公式ファンブックもお父さんに買ってきてもらったし、ファンブックの画像は全て写真に撮ってソフトバンクガラケーに取り込んだりなんかもした。

 

とても懐かしい、懐かしい思い出である。思い出というか黒歴史だ。

私はあの時期ひたすら孤独にブレイブ・ストーリーにハマっていてワタルになれないか模索した時期もあったが、最近ブレイブ・ストーリーのことを話すと意外と知っている同年代がいる。知ってるよ!めっちゃ世代じゃん!などとも言われる。そうなの…?

あの時の孤独を払拭するため、同士を掘り出すべく思いの丈を綴ってみようと思う。

 

きっかけはいとこに借りた本だった。

やはりコンテンツに相対する年齢が低ければ低いほど現実世界での自我もそれほど育ってはいない状態であり、ということはつまり子供の頃は今より作品に頭の先からつま先までのめり込むことが出来やすかったのだろう。

そんな気がする。

 

このブレイブストーリーのストーリーは文字通りブレイブなストーリーなのだが、多分みんなあらすじを覚えていないので説明する。

 

現実を変えたいと切望した少年が"幻界-ヴィジョン-"への扉を開き、その願いを叶える為に幻界で出会った仲間と共にRPGさながら冒険の旅に出る、果たして彼の出した答えは…?

という筋書きなのだが、意外と序盤が長い。 

 

彼が現実世界で変えたいと願ったこと、それは父と母の離婚だ。

父が浮気、それを知った母親は家中のガス栓を目一杯に捻りガス中毒での自殺を試み、鳴り響く救急車のサイレンの中主人公ワタルは悔しさと悲しさに震えながら世界を変えることを熱望する…

確かそんな出だしだったと思う。(多分…

当時小学6年生だった私にこの光景は至極突き刺さった。

今でも「都市ガスじゃ死ねないのよね…」という近所のおばさんが言ったとされる何気ないセリフがギラギラと脳裏に焼き付いている。

デルトラクエストバーティミアスなど翻訳モノの児童ファンタジーばかり読んでいた私にはこのリアルな情景描写はかつてないリアリティーをもって自身に迫った。

父が浮気、母が自殺未遂。文字にしてしまえばなんてことない、よくある展開だ。しかしこれを児童文学でやるのか…と心底震え、ワタルの境遇に自らを重ね合わせ大層怯えた覚えがある。

もちろん児童文学でも日常の崩壊なんてありふれたテーマは腐るほどある。

ハリーポッターダレン・シャンもそうであったし、同作者のデモナータもそうだ。しかし、ブレイブストーリーのこの"唐突な日常の崩壊"感はデモナータに近い。

一言で言うとグロテスクなのだ。

普段大人が子供に見せんとするグロテスクな現実に1人ぼっちで相対せざるを得ない子供の現実をとてもリアルに書いている。

 

あまりに転落が激しすぎて読者の感情が付いていかない。緊張のままに異世界に飛び込み考える暇も無くなるほどの忙しい冒険に巻き込まれていく。

このジェットコースターのような導入こそがブレイブストーリーが多くの読者を取り込んだ理由であると思う。

 

ここからは次回予告なのだが(草原)

まあともかく、面白いのだ。そして面白いだけじゃ私の印象には残らない。

ブレイブストーリーにも美少年がいる。

 

名前は芦川美鶴。聞きました奥さん?芦川美鶴ですって。

ミツルは金髪の美しい少年で美少年の称号を思うままに操り若干11歳(小学5年生)で女の子を手玉に取る。

 

たまげましたねえ…

 

この美しいブロンドの魔術師ミツルくん、ミツルくんのおかげで今日も私は元気に美・青少年を追いかけている。

たまげたなあ…

次回!ブレイブストーリー・続ではこのミツルくんの秘密に迫ろうと思います。

 

敬具